114日目 就労支援施設見学

精神障害者にとって、就職は大きな目標です。

障害の程度やスキルの獲得状況によって就労支援施設の利用にもステップがあります。

①就労移行支援・・・就労に向けてマナーや言葉遣いなどをSSTと呼ばれる訓練を通じて獲得します。利用者は18〜64歳の就職希望者で、期間は2年です

②就労継続支援A型・・・最低賃金をもらいながら社会保険にも加入して働く施設です。一般の雇用と変わらないので、期間の定めはありません。

③就労継続支援B型・・・期間や年齢の制限はありません。保険の加入もなく、賃金ではなく工賃が支払われる就労準備施設です。適応範囲が広いので、就職希望の方からリハビリや作業所感覚での利用者まで幅広くいらっしゃいます

④就労定着支援・・・こちらは就職した障害者が、現場で困らないために事業者も含めて利用できる制度です。期間は3年で、相談だけでなく会社とのトラブルの調整や研修会なども行います。

その他、就職の前段階の自立訓練(生活訓練)支援施設もありますが、ここでは省略します。

本日は①と③を見学してきました。

①は就活セミナーのような、笑顔や発声のトレーニング、挨拶の仕方、仕事中のトラブル時の声かけの方法など、実践的なトレーニングが中心で、

SSTと呼ばれるロールプレイで実際に練習する機会が多くありました。

③は施設によって行う作業は全く異なります。内職のようなものから、調理やイラスト描き、エクセルでの資料作成や販売まですることもあります。

本日は内職とお弁当販売でした。同じ作業でも個々の能力やスピードに違いがあるので、それぞれのペースで和気藹々とやっていました。

施設側としても利用してもらうことが大事ですので、無理強いをせず、かといって単調になりすぎないちょうど良い仕事を用意する必要があります。

この、ちょうど良い仕事を継続して供給し続けられるかが、施設存続の生命線だなと感じました。

「ここを巣立って定職についてほしいけど、次の利用者獲得を考えると一気に卒業されると困る」と言う言葉は偽らざる本音でしょう。

利用者も居心地良さそうで、本気で就職したいと考えている人から居場所として通う人までさまざまでした。

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