学校の夏休み講座で、福祉住環境コーディネーターの授業をとっています。
建築系の要素があるので興味深く学んでおります。
正直、生活環境を変える最も重要なポイントは住居を変えることだと思っています。
寝て、食事して、お風呂入って、団らんしたり1人の時間を過ごしたり、時には仕事をしたり。1日の大半を過ごす、しかも人間らしい生活の場は家です。
その家の環境が、合ってないのは生きていく上で致命的です。
食事は簡単に見直せて結果もすぐ出るので、環境改善の先陣を切りやすいですし、たしかに体を作る素になるので重要ではあります。もちろん、改善できるところは改善すべきです。
運動も必要ですし、人間関係を変えるための職場環境改善もやれるものならやるにこしたことはありません。精神衛生の問題は特に内面調整は大事ですから。
しかし、高齢になって筋力が低下したり、障害を負ってライフスタイルそのものが変わってしまった時、
精神よりも身体に問題が生じた時に見直すのは住処です。
階段に手すりをつける、部屋の敷居の段差をなくす、お風呂を滑りにくくする、トイレを座りやすくする、などなど
自分が高齢になったら、また親の体が不自由になったらと考えた時に、今の家でも大丈夫ですか?問題なく生活できますか?
腰が痛くて棚の上の物が取れない、膝が弱くてトイレに座れない、足が上がらず階段を登れない、
お風呂で倒れても助けを呼べない、冬場のお風呂が寒すぎて心臓が縮む思いがする、下の階段が今でも怖い、ということはありませんか?
松葉杖でも暮らせますか?車椅子でも生活できますか?玄関から前の道路まで目を瞑っていけますか?
考え出すと、住環境の大切さがわかります。今すぐではなくても、いつか必要になります。お金もかかるので後回しにしがちですが、今から積み立てて準備しておきたいものです。