日本人の一人当たりの平均年収は550万円くらいだそうです。
日本人の一人当たりの平均所得は450万円くらいだそうです。
資料によってばらつきはありますが、年収と所得では、年収の方が100万円ほど多いですよね。
年収>所得
その100万円が税金や社会保険料控除とよばれて、毎月給料から天引きされるのです。その残りが手取りですね。
年収−(税金+社会保険料)=所得=手取り
ちなみに累進課税である所得税は、この所得からさらに生命保険や扶養家族の人数等で所得控除された金額にかかります。
家族や保険の条件によってかわるのでわかりにくいですが、
所得−所得控除=課税所得
この課税所得が195万円以内なら所得税は5%、330万円以内なら10%、695万円以内なら20%となるのです。
年収ベースにすると103万円かなら所得税はかからず、だいたい600万円くらいが所得税が10%と20%の境目になりそうです。
もちろん家族構成や保険料等で一概には言えませんので、あくまで目安です。
よく聞く非課税世帯は住民税がかからない所得45万円以下、またはひとり親等であれば所得135万円以下のことをいいます。
年収に直すと100万円、ひとり親等なら200万円くらいです。
その年収の方々には税金免除だけでなく、保険料の減免や、特別給付などが受けられます。
これらのお金は社会保障費として国がまかなっています。
つまり、多く稼いだ人が多く税金や保険料を払うことで、稼げない人に社会保障という形でわたっています。
これを所得の再分配といって、誰もが最低限の生活を送るために考えられたシステムなんです。
年収と所得の差は、国民の誰かのために役立っていますし、私たちも恩恵を受けています。
医療費が3割ですむのも、障害になった時に年金がもらえるのも、無料でコロナワクチンが受けられるのも、その恩恵です。
また社会保険には労災保険や雇用保険もあり、仕事中や通勤中の怪我は全額保障されますし、
条件を満たしていれば、失業してもしばらくは一定のお金が保障されています。
ちなみに、社会保障費は税金と保険料合わせて120兆円が計上されています。
国民1人当たり約100万円なんです。
つまり、年間100万円の恩恵を受けられるんです。ただ、その恩恵が老後の年金であるので、現役世代は恩恵を感じられないんですよね。